日本、僅差勝負を制す。攻撃の起点となった三好
どちらも攻撃力に強みがあるチーム、紙一重の差だったが日本の勝利は順当だったと思う。立ち上がりは日本がパスをつないで押し込んだが、南アフリカが攻勢に転ずると7分で先制。スピードのある南アフリカのカウンターは脅威だった。
しかし、それにも慣れてきたのだろう。リズムをつかみ直すと、三好を中心にチャンスを作る。三好はパスの方向を読ませない持ち方が独特で、相手の動きもよく見えている。前半は攻撃の軸になっていた。
狭いスペースでもパスを受けて前を向ける三好、堂安がいるので手詰まりにはならない。相手守備ブロックの手前でパスは回せるが崩せないという、日本にありがちな欠点はこのチームにはないようだ。
後半2分に同点ゴール。左サイドをワンツーで抜け出した岩崎のロークロスを小川が合わせる。DFの背後にポジションをとっていた小川は、岩崎のクロスにタイミングを合わせてDFの前に入ってシュートしている。ゴールゲッターらしいそつのないゴールだった。
引いて構えていた南アフリカは再び攻めに出てくる。パススピードとボールコントロールの素早さがあり、グイグイと侵入してくる。立て続けにシュートを打ってくるが、GK小島の好守もあって日本は何とかしのいだ。
後半13分に三好に代えて久保。前半は攻撃の中心だった三好を交代させたのは意外だったが、後半は少し疲れのせいかミスも増えていた。登場した久保はいきなり絶妙のスルーパスを小川へ送る。
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