重要な初戦。「ビビらず」勝利を掴めるか
守備の要となる中山雄太【写真:舩木渉】
2007年カナダ大会以来、10年ぶりのU-20W杯参戦となる日本。2017年韓国大会の重要な初戦となる南アフリカ戦が今日21日、17時から水原ワールドカップ競技場でいよいよキックオフされる。「1次リーグ突破」を第一目標に掲げる内山篤監督率いるU-20日本代表にとって、初戦をどう戦うかは極めて重要だ。
キャプテンの坂井大将(大分)も「まずは南アフリカ戦をしっかりモノにしたい。チャレンジャー精神を持って戦いたい」と強調していた通り、どうやってスムーズに試合にうまく入るかが大きなポイントになる。
昨年10月のAFC U-19選手権(バーレーン)初戦・イエメン戦でも、彼らは過緊張のあまりガチガチに固まってしまった苦い過去がある。「プレッシャーのあまり縮こまり、視野が狭くなって肩に力が入った選手、ビビってしまう選手がいた。これは日本人の根深い問題」と内山監督も顔を曇らせていた。
この時は「高さを生かしてセットプレーで点を取るように」と指揮官がハーフタイムに指示し、後半立ち上がり早々に先制。選手たちは平常心を取り戻したが、初舞台となる世界大会で同じ轍を繰り返さないとも限らない。「先制点を取られたら試合を持っていかれるかもしれないので、ホントに意識して入りたい」と守備の要・中山雄太(柏)も今一度、気を引き締めていた。
日本の先発はGK小島亨介(早稲田大)、DF(右から)初瀬亮(G大阪)、冨安健洋(福岡)、中山、舩木翔(C大阪)、ボランチ・板倉滉(川崎F)、坂井、右MF堂安律(G大阪)、左MF三好康児(川崎F)、FW小川航基(磐田)、岩崎悠人(京都)という顔ぶれが確実視される。
15日のホンジュラス戦(エコパ)ではボランチに原輝綺(新潟)が入ったが、彼が失点に絡んだこともあって、同試合で途中出場ながらヘディングで1得点を叩き出した板倉が抜擢されることになった。
「南アは3トップがベースだが、GKが取った後に速く蹴ってくる。高さのある(板倉)滉がDFの1つ前のところで競ってくれるとラクになる」と内山監督も言うように、冨安・中山の両センターバックの前に板倉を置くことによって、まずは鉄壁の守備を構築する狙いがある。