韓国サッカー協会のチョン・モンギュ会長【写真:Getty Images】
韓国サッカー協会(KFA)のチョン・モンギュ会長は、サッカーの試合での旭日旗を用いた応援が問題視されている件について、戦争で受けた苦しみを想起させるような旗を掲げることは認められないという考えを示した。14日付の韓国『SpoTVニュース』などが会見での発言を伝えている。
先月25日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の水原三星対川崎フロンターレ戦では、川崎Fの一部サポーターが観客席で旭日旗を掲げていたことが問題視された。アジアサッカー連盟(AFC)は、「政治的な思想についての差別的なシンボルが掲げられた」として、川崎Fに執行猶予付きの無観客試合1試合および罰金1万5000ドル(約170万円)の処分を科す決定を下している。
チョン・モンギュ会長は、「どの国もそれぞれの旗を掲げることができるが、戦争犯罪は別だ。韓国を含めたアジアの国々は第二次世界大戦で苦しみを味わった。正しいことではない」と発言。AFCは「正しい決断をした」と述べ、川崎Fへの処分を支持する姿勢を示している。
川崎F側は、AFCからの処分決定を受け、「私たちとしては、旭日旗に政治的又は差別的なメッセージは一切ないとお伝えしてきただけに、正しい認識が得られず残念」だと藁科義弘代表取締役社長が声明を出した。その上で、旭日旗など「混乱が予想される可能性のあるバナー類」の掲出は自粛するようサポーターに向けて呼びかけている。
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