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香川真司 8年前

香川が指摘するドルトの課題。“強者の条件”満たせなかったアウクスブルク戦

text by 編集部 photo by Getty Images

香川アシストで同点も…相手の残留への執念崩せず

ピエール=エメリク・オーバメヤン
同点ゴールを挙げたピエール=エメリク・オーバメヤン【写真:Getty Images】

 序盤からドルトムントが主導権を握る展開ではあった。敵のカウンターを警戒しつつ、ボールを回していく。しかし、なかなかペナルティエリアの前に入っていけなかった。

「前半はよりタイトに、彼らは守ってきていたので、あまりスペースが生まれなかった。動きの質を考えながら、左サイドは特にマルコ(・ロイス)とラファ(エル・ゲレイロ)とコンビネーション、ワンタッチで上手くボールを回していけたらいいなあというのは、まあ、徐々に掴めていたところはある」

 一方でユリアン・バイグルが23分に負傷交代。マティアス・ギンターがワンボランチに入り、香川も「より僕が下がったりしながら受けることを意識しました」と、主軸の抜けた穴をサポートした。しかしボランチのポジションをこなすことは問題ないが、前に入っていくタイミングはなかなか掴めなかったと香川は言う。

「そこで叩くだけでなく、そこから前線にどうしかけて行けるかっていうのは、なかなか今日はスピードアップできなかったです」

 こうしてドルトムントがサイドからの攻撃を意識しつつ、敵の固い守備に四苦八苦していると、29分、GKルーテからのロングキックで左サイドを一発で突破されてしまう。マックスの鋭い折り返しを、ビュルキが辛うじて弾いて、そこをフィンボガソンに押し込まれて先制を許す。

 その直後の32分、フェルハーフのクリアボールを拾った香川が、エリアの外からミドルシュート。これをGKの前でオーバメヤンが右足で触ってゴール。すぐに同点には追い付いたが、その後が続かなかった。

「相手も後半、時間とともに守備の陣形が慣れてきていたんで、自分たちもなかなか効果的にスペースを突くことができなかったというか、なかなかタイトだったので、そういう意味ではやっぱりサイドに改めて起点を作らないと中央で崩すのは、なかなか難しいとは思います」

 そう香川が語るように、後半は右に流れたデンベレを軸に勝ち越しを狙ったドルトムントだったが、最後の最後まで追加点を奪うことはできなかった。香川も61分に絶妙のクロスをオーバメヤンに送り、81分にはギンターからのチップキックを、ゴール前で頭でまたもオーバメヤンに折り返したが、2つ目のアシストはならず。アウクスブルクの残留への執念を崩すことはできず、試合は1-1のドローに終わった。

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