村井チェアマンの危機感。中国と豪州の追い上げ
ACL出場枠はACLと各国代表チームの成績をポイント化して、合算した数字の多寡で決まる。今シーズンを前にして、東アジアにおいて日本は韓国に大差をつけられ、中国とオーストラリアに肉迫されていた。
つまり、2018シーズンを終えた段階で3位に転落すればACL出場枠が『2+2』に、4位ならば『2+1』と大きく後退する状況に直面する。Jリーグの村井満チェアマンは、こうした状況に危機感を訴えていた。
「2017シーズンと2018シーズンのACLで、Jクラブがどれだけ上位につけられるか。特に2017シーズンは、絶対に譲れない戦いになる」
ACLは2014シーズン以降、準決勝までは東西のブロックにわかれて開催されている。今シーズンのベスト16の顔ぶれを見ると、東アジアは日本と中国が3、韓国とタイが1という内訳になっている。
しかもラウンド16では、上海上港と江蘇蘇寧の中国勢が潰し合う。あくまでも可能性となるが、準々決勝の東アジア勢の内訳は日本が3、中国が1となることもありうる。村井チェアマンはこうも話していた。
「目指すのはもちろんACL制覇ですけれども、その前提として東アジア側の決勝、つまり大会の準決勝を日本勢同士で戦う、あるいは東アジアのベスト4を日本勢で独占したい、というのはあります」
後者の夢はかなわないが、現状ではランキング首位の韓国との差を縮め、グループリーグで全滅したオースラリアを突き放した。中国との差を広げるチャンスも生まれているが、だからこそ生きるか死ぬかの戦いとなる、ラウンド16以降の戦いが言うまでもなく重要になる。