プレッシャーを楽しみ、勝負弱さを克服できるか
エコー紙はまた、同じく11日の電子版に、クラブのレジェンドであるヤン・モルビーとのインタビューを掲載している。モルビーは「ユルゲン・クロップ監督は、最初の3ヶ月間で選手たちのフィットネスレベルを大幅に向上させて魅力的なフットボールをすることに成功した。しかしそれは、シーズンというマラソンのスタートをスプリントで走ったようなものだった。それが仇となっていて、CL出場権を逃す可能性も十分にある」と分析。
そして「今はエラーが一つも許されない状況。CL出場のためには2連勝するしかない」と付け加えた。今季はジョーダン・ヘンダーソンやアダム・ララーナの怪我もあり、主力として起用されているルーカス・レイバもモルビーと同意見で、「残り2試合はカップ戦のファイナルのようなものだ。勝てばCLの舞台に立てる、単純なことだ」と語っている。
そう、すべては自分たち次第である。1日のワトフォード戦後、ユルゲン・クロップ監督はCL出場権獲得をかけた戦いについて、次のように話している。
「プレッシャーはある。だがシーズン終了間際でこういうプレッシャーはいいものだ。何かに向けて戦っていることを意味するからね。戦っているということは、自分たちは良いポジションにいることでもある。私はこのようなプレッシャーが大好きだ」
2013-14シーズンのリーグ戦終盤や、昨季のEL決勝でも目の当たりにしたが、近年のリバプールにはここ一番での急ブレーキが顕著だ。果たして、選手たちは指揮官のようにプレッシャーを楽しみ、勝負弱さを克服できるのか。14日のウェストハム戦は、その第一関門となる。
(取材・文:Kozo Matsuzawa / 松澤浩三【イングランド】)
【了】