JリーグはG大阪に200万円の制裁金を科した【写真:Getty Images for DANZ】
Jリーグは11日、ガンバ大阪のサポーターが不適切なフラッグ掲出した問題で、同クラブにけん責および200万円の制裁金を科したことを発表した。
先月16日、ヤンマースタジアム長居で開催されたセレッソ大阪戦でG大阪サポーター1名がナチス親衛隊のシンボルマークに酷似したデザインの旗(SS旗)を掲げたことが問題視されていた。
Jリーグは「G大阪は、2014年3月8日埼玉スタジアムで発生した事件後、Jリーグからの注意喚起を受け、今回問題となったSS旗を所持するサポーターグループに対し、SS旗は差別的要素を含むものであるため以後掲出しないよう警告を行っていた。また本件発生後の危機管理対応については、即座に当該サポーターグループを特定し、無期限入場禁止処分を科すなど速やかで適切な対応をとっていた。しかしながらクラブは差別的行為の発生を予防する高度な責務を負うところ、クラブのファン・サポーターへの監視体制の構築および啓発活動が十分であったとは言えない」と制裁の理由を説明している。
「2014年3月8日埼玉スタジアムで発生した事件」とは、浦和レッズの一部サポーターが「JAPANESE ONLY」と書かれた横断幕をスタジアム内で掲げたことにより、Jリーグ史上唯一の無観客試合を言い渡された事件である。
また、「2014年3月には埼玉スタジアムにて人種差別的な横断幕が掲出され、さらに、同年8月にはニッパツ三ツ沢球技場にてバナナが振られた。Jリーグとして、ひいてはサッカー界全体として二度と同様のことを繰り返さないと宣言したにもかかわらず、同種の差別的行為が発生したことは看過できない」と、過去の事件からの反省が十分に活かされていなかったと指摘している。
G大阪は一連の事件を受け、公式サイトで謝罪文を掲載したうえで、ホーム、アウェイにかかわらず自クラブを応援する横断幕や旗を全エリアで無期限に禁止する処分を取っている。
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