試合の流れを変えたディバラの好判断
序盤はモナコが押し込んだ。ユベントスの4バックに対して、ファルカオ、シルバ、ムバッペの3人でプレス。ユベントスのSBにボールを吐かせると3枚はそのままボール方向へスライドしてハメ込み、モウチーニョもユベントスのボランチをマンマークする。
モウチーニョが前がかりになるので、3バックの前面のスペースを抑えるのはバカヨコだけになるが、そこはバカヨコの卓越した守備能力に賭ける。これでユベントスのビルドアップを封じ、攻めては左のメンディのクロスボールからチャンスを作っていた。
流れを変えたのはディバラである。
ディバラは味方に近づいてパスワークの距離を短くした。10メートル以上のパスワークでハイプレスを外すのは困難だ。厳しくマークされているときにパスの距離が長くなれば、背後の敵と戦わなくてはならないし、パスもブレやすくなる。
しかし、5メートル前後まで縮めれば、タックルされる前にボールを素早く正確に動かせる。モナコのハイプレスがハマっているとみたディバラは、バカヨコの標的になるのを恐れずに味方に近づいている。この判断が流れを変えた。
ユベントスはモナコのハイプレスを素早いショートパスで外す。モウチーニョは前がかりでバカヨコも引っ張り出されているからバイタルエリアはガラ空き。ユベントスは次々と決定機を作る。
33分にモナコのCKを防いでカウンター、しかしそのまま攻めきるのは難しい状況になると、すかさずディバラが中継してタメを作って逆サイドの右へ展開。ここでもディバラの好判断が光る。
右に出てきたダニエル・アウベスはフリー、狙い定めたクロスボールがファーサイドのゴールエリア角へ飛ぶと、それが大好物のマンジュキッチがヘディングシュートを叩きつける。GKスバシッチが何とか弾いたところをマンジュキッチが押し込んだ。
その後もユベントスのカウンターからのチャンスが続き、45分にはダニエル・アウベスのボレーシュートが炸裂して2-0。合計4-0として試合を決めた。