ドイツと日本で異なるピッチ。ソールはミックスに
小学校の卒業文集には「将来はレイソルでプレーする」と綴るなど、まさに憧れのチームの一員となったいま、運命に導かれた縁というものを感じずにはいられない。
「自分と同じ世代が多くクラブからもお話をもらいましたけど、やはりレイソルが僕のことを必要としてくれたので。いままでも日本に帰りたくないと思っていたのではなくて、結果としてヨーロッパに7シーズンいたという感じだったですけど。なので、僕自身としては日本に戻ってきたというよりも、次に挑戦した場所が日本のクラブのレイソルだったという感覚のほうが大きいですね」
レイソルに合流してまず覚えたのが、日本特有の硬いピッチに対する違和感だった。いまは収まっているものの、一時期は内転筋に張りを覚えたのも、スパイクを介して硬いピッチからもたらされる反動と決して無関係ではないだろう。
ドイツやトルコでは6本のスタッドが固定されたスパイクを使用してきたが、Jリーグへの復帰にあたって、考え方を180度転換した。
「ピッチが硬い分、固定式でプレーするアイデア自体が僕にはなかったので。やはり守備目の選手だし、滑ってしまえば一発でやられてしまうので。細かいところですけど、そういう点も気にしながら、固定と取り換え式の両方のスタッドのある、ミックスというソールにしました。ドイツではピッチが硬いと思ったこともなかったし、日本に帰ってきたからは足にマメもできはじめたので」
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