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ユーベ、モナコを鮮やか封殺。試合巧者の緻密な戦術プラン、容赦なくついた弱点

ユベントスは現地時間3日、チャンピオンズリーグ(CL)準決勝1stレグでモナコと対戦し、アウェイで2-0の勝利を収めた。若いタレントを擁してここまで勝ち進んできたモナコに対し、ベテラン揃いのユベントスは緻密な戦術プランを練って挑み、老獪な試合運びで決勝進出を手繰り寄せた。(取材・文:神尾光臣【モナコ】)

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

守備組織が徹底していたユーベ。モナコを完封し決勝進出に近づく

ユベントス
モナコに勝利したユベントス【写真:Getty Images】

 ホームで無類の強さを誇るモナコに勝利。しかも、決勝トーナメントに入って14得点を奪っていた攻撃陣にゴールを許さなかった。若い勢いに飲まれるどころか、ユベントスは老獪な試合運びで勝利をもぎ取った。当然2ndレグも残っているから、これで決勝進出濃厚ということはできない。しかし、有利な状況を作ったことは確かだ。

 さすがに勢いのある相手ではあった。前半にはFWキリアン・ムバッペに2度ゴールを脅かされ、GKジャンルイジ・ブッフォンのセーブで辛くもしのいでいる。

 しかしそれ以外は、ほとんどの時間で相手の攻撃をコントロールできていた。なぜユーベは、モナコの勢いを断ち切ることができたのか。それはやはり、相手を攻略するために緻密に戦術上のプランを練って挑んだからだということができる。

 まずは守備面だ。縦に速いモナコの攻撃は、不用意に裏のスペースを開けてしまっては致命的になる。これをさせないための守備組織が徹底していた。最終ラインは、裏への飛び出しに優れたムバッペの動きを見て緻密に上下動。また縦のスピードがあるトマ・レマルがいるモナコの左サイドは、大方の予想を裏切って先発起用されたアンドレア・バルザーリが蓋をする。

 もちろん中盤も連動して動き、相手のパスコースを潰して展開を遅らせる。いくら選手に身体能力上のスピードがあるといっても、ボールの展開を遅らせればスピードは幾分殺せるわけだ。

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