フロンターレサポーターはスタンド内で一時監禁状態に
多少の言い合いなどはあったようだが、いかんせん言葉が通じない。水原サポーターが何を言っているのかもわからず、ただ一方的に何らかの主張をぶつけられる形だった。その時はフロンターレサポーターの多くがスタンドに旭日旗が掲げられてたことを知らず、乗り込まれた原因が何かを想像できていなかった。
結局、水原サポーターの怒りが静まるまで1時間から1時間半ほどかかったという。最後には警察が応援に駆けつけて落ち着いたようだ。ただ、それでも普段のようにスタジアムを出て帰れるわけではなかった。
「騒ぎが収まって、帰ろうとした人がいたのですが、1ヶ所しかないアウェイサポーターの出口の前にたくさん人がいて出れないということで戻ってきて。何人かは試合終了直後にこっそり着替えてスタジアムを出たみたいですが、騒ぎを見届けていた人たちは出たいけど出られない状況になっていました」
この状況が危険と判断され、フロンターレのサポーターはクラブスタッフとともに選手たちが使う出入り口からスタジアムを出ることになった。外に出ると、水原に宿泊する人とソウルに戻る人でグループ分けされ、別々に帰宅方法を案内された。
A氏を含むソウルへ帰るグループは、警察や水原のクラブスタッフの先導で徒歩15分ほどの場所にあるソウル行きの路線バスの停留所へ案内されたという。本来ならばスタジアム前の停留所を使うところだが、まだ水原サポーターが残っている可能性があって危険という判断だった。