王者バイエルンにスキあり。絶対的守護神離脱の影響は…
アイデンティティを貫けるか。
2017年4月26日のDFBポカール準決勝、ボルシア・ドルトムントはアウェイでバイエルン・ミュンヘンと戦う。
今季3度目となる宿敵との対戦。勝てば5月27日にベルリンで行われる決勝への進出が決まる。トーマス・トゥヘル監督は「(決勝進出は)我々全てにとって大きな夢だ。そのために我々は目の前にある最も大きなハードルを乗り越えなければならない」と意気込んだ。指揮官は「この試合は巨大な相対的意義を持つ。我々は勝つつもりだ。そしてミッションがどれだけ難しいかを知っている」と気を引き締める。
先週のミッドウィーク。両チームとも、チャンピオンズリーグ(CL)は準々決勝で敗退した。ドルトムントはASモナコに、バイエルンはレアル・マドリーに、それぞれ敵地で敗北。両クラブとも22日のブンデスリーガの試合では、ダメージを引きずっていた。ドルトムントはミスで失点を重ねながらもボルシアMGに勝利し、バイエルンはマインツに先制と勝ち越しを許しつつ、2-2のドローで終えた。
CL敗退の影響が大きいのは、リーグ5連覇がほぼ決まっている昨季王者の方かもしれない。マドリーの2ndレグで、マヌエル・ノイアーが左足を負傷した。左足の中足骨骨折。今季中の復帰は絶望的である。
絶対的守護神離脱の影響か、バイエルンはマインツ戦でCBマッツ・フンメルスを中心にビルドアップをする過程で、あまりGKへのバックパスを選択しなかった。
その試合でノイアーに代わって“門番”を務めたスヴェン・ウルライヒはVfBシュトゥットガルトで220試合に出場しているなど、決して実績がないわけではない。しかし、ビルドアップの力では、やはりノイアーに遠く及ばない。ドルトムントをホームに迎える26日の準決勝でも、バイエルンはGKに頼らないビルドアップに苦慮するのではないか。