苦闘中のガットゥーゾ。パレルモを解任されギリシャでは経営難にも苦しむ
一方、下部カテゴリーで監督として奮闘するミランの元レジェンドはもう一人いる。セリエBのピサを率いるジェンナーロ・ガットゥーゾだ。もっともこちらは、ヴェネツィアで早速成功を収めたインザーギと違って苦労している。ピサは現在21位、今はなんとか降格を回避しようとチームを必死に奮い立たせている。
そもそもガットゥーゾは、指導者になってから苦労の連続であった。シオンでプレーイングマネージャーとして現役を引退したのち、2013年から就任したパレルモではマウリツィオ・ザンパリーニ会長との軋轢の末に短期間で解任。
9ヶ月後に就任したギリシャスーパーリーグのOFIクレタでは、クラブが4年間にわたって負債を抱え込む大経営難。選手の給料まで時に肩代わりしながら、なんとかチームを回そうと努力したものの途中で力尽きた。
そんな中の15年8月、当時レーガ・プロにいたピサからは、ローマやフィオレンティーナでSDを勤めたファブリツィオ・ルッケージから具体的な強化プランを聞き、「大事なのは金じゃない」と引き受け、セリエB昇格へと導いた。
【次ページ】再びピサの監督に就任。セリエB残留に向け奮闘中