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バルサを2戦連続完封。ユーベの強固な守備組織。共通理解が可能にする高度な連動性

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

バルサの攻撃にも守備が連動。チームの共通理解が可能とした芸当

ボヌッチ
ユベントスはレオナルド・ボヌッチ(左)を中心に守備が連動【写真:Getty Images】

 バルセロナの選手は早いパス交換の中で、外に中に縦に斜めにと動いてくるのだが、それにも釣られないように連動してスペースを埋める。左からネイマールが仕掛けてくれば、まずはダニエウ・アウベスが張り付く。縦にはファン・クアドラードがサポートに付いて、中に入ってくればレオナルド・ボヌッチが寄せる。

 そうして人がボールに寄ってしまうと中央にはスペースができるものだが、ここでセントラルMFもスライドして、ゴール前のスペースを譲らない。連動は常に素早くスムーズ、そしてバルセロナは、エリア内のスペースを常に潰された。

 メッシを軸にユーベの守備陣を崩したシーンも2度あったものの、多くの場合シュートコースは切られ、逆サイドまでパスを回させられた挙句、精度の低いミドルをエリアの外から打たせられるというパターンにはまった。

 またメッシやネイマールを軸にカウンターを狙ってきた場合でも、一人が付いてコースを切り、寄ってきたもう一人にボールを取らせるという連動で対応。ネイマールがドリブルで切り込んでも、1度抜かれても選手が見方を連続してカバーしながら対応した。全体がコンパクトに保たれて、守備戦術に共通理解があるからこそ可能な芸当だ。

 引いて守る時間の多かったユーベだが、その間に彼らは縦への速いカウンターで相手の攻撃の流れを切ることも忘れなかった。狙ったのは、相変わらず薄いバルサの両サイドだ。左ではマンジュキッチが、右ではクアドラードが即座に前方に飛び出し、ゴンサロ・イグアインやパウロ・ディバラと絡んでボールを運んだ。特にクアドラードはチャンスも作り出しており、攻守にわたって戦術上重要な活躍をしていた。

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