Jリーグで日々成長を実感。日本語を学ぶ意欲に周囲は驚く
そして2017年、ウィフマンは日本の3部リーグにやってきた。YS横浜はJ3に参入した2014年から3年連続でリーグ最下位のクラブで、若きポーランド人守護神には上位進出への貢献が期待されていた。
ただし、YS横浜には通訳がいない。ポーランド語に加え英語も理解するウィフマンだが、難しい環境であるのは間違いないだろう。それでも「僕にとってJリーグでのプレーは大きなチャレンジ」と語るGKは、ポジティブに日々の生活から新しい環境や文化を学んでいる。
「言葉がわからなくてうまくコミュニケーションをとれないから、最初は練習場に行くのすら難しかった。でも今は日本語を勉強しているよ。プレシーズンの間は練習が多くてなかなか時間がとれなかったけど、今はたくさんの時間を日本語の勉強に充てられている。もともと英語はある程度理解できたんだけど、日本で見聞きすることは新しいものばかりで楽しい」
チーム関係者も唸るほどの学習意欲で日本語を学んでいるウィフマン。「いまはガールフレンドもいないから、一人暮らしをしているよ(笑)」と言葉が通じず文化も違う慣れない土地で、日常生活でも奮闘する。ピッチ上にもその成果が現れ始めており、本人もJリーグでのプレーに手応えを感じている。
「本当に素晴らしいチャンスだと思ったし、ここに来てからは日々成長することができている。非常に良い決断だった。戦術についてわからないことがあれば、GKコーチに聞いて簡単に翻訳してもらえるから、コミュニケーションで大きな問題にはなっていないかな」
GKにとって周囲の選手たちとのコミュニケーションは重要な要素であり、日本語が母国語でないウィフマンには高い壁になっていてもおかしくないはず。にもかかわらず、通訳なしという環境も手伝ってか、自ら進んで努力し、言葉の壁を乗り越えていこうとしている。