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セリエA 8年前

ミラノダービー、劇的ドローを生んだ要因。インテルはなぜ崩れたのか? 長友は守備で数的不利に

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

指揮官の修正が的確だったミラン。右サイドから崩しにかかる

ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督
後半から的確な修正を見せたミランのヴィンチェンツォ・モンテッラ監督【写真:Getty Images】

 まずは、後手に見えるようでもモンテッラ監督の修正が割と的確で、しかもミランの選手たちもプレーでそれに応えたことにある。途中でマヌエル・ロカテッリは地道なルーズボールの奪取と正確なパス出しを行い、前半のミランに失われた攻撃の繋がりと厚みをもたらした。

 そして、終盤に行った3-4-1-2へのシステム変更では全選手が容易に対応した。カラブリアを下げてオカンポスを入れ、デウロフェウを右のアウトサイドに回すという、FW4枚と解釈した方がいいような布陣だ。

 ただ、実はこれはミランが普段やっていることとあまり変わりはない。攻撃時にサイドバックが極端に高い位置を取り、3バック状と可変する普段のシステムから、実質的には人を変えただけだ。

 さらにスソは、右サイドに流れて攻撃を続けた。つまりスソとデウロフェウをここに集めたことによって、インテルの左サイドの守備を崩しにかかったのである。

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