レアルとのダービー、同型のレスター戦という試金石
レアル・マドリーとのダービーを1-1で引き分けたとき、ディエゴ・シメオネ監督はガッツポーズをみせていた。サンチャゴ・ベルナベウで終盤に追いつき、勝ち点1をもぎとった(相手から2ポイント奪った)。首都のライバルであり、2度もCL決勝で苦杯を喫した相手でもある。
ところがミッドウィークのCL準々決勝の第1戦でレスターを1-0で破った後のシメオネは、さしてうれしそうな様子ではなかった。ホームでの最少得点差は、アウェイでの第2戦を考えると十分とはいえない。セビージャもホームでは勝ったが、アウェイで負けてCLから脱落している。
アトレティコの課題は攻撃力の増強だった。昨季のCLファイナルでレアルにボールを持たされると状況を打開できなかった。しかし、盾型のチームがプレースタイルを変えるのは容易ではない。レアルとのマドリー・ダービー、同じ堅守速攻型のレスターとのゲームは、今季のアトレティコにとって試金石だった。
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