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バルサ、悪夢再び。ユーベ戦惨敗でCL準決勝進出は絶望的…。選手層の差が如実に表出

text by 舩木渉 photo by Getty Images

ベンチメンバーの人材不足。明白だった選手層の差

 一方で、ユベントスは状況に応じて最適な交代カードを切り、最後まで質を落とすことなく勝ちきった。73分に消耗したうえ接触プレーで足を痛めたクアドラードに代え、フィジカルの強さが売りのマリオ・レミナを送り出す。

 81分には2ゴールのパウロ・ディバラを下げてトマス・リンコンを投入し、中盤の守備を強化。最後はミラレム・ピャニッチに代えてアンドレア・バルザーリを入れることで守りきる姿勢を明確にし、無失点で試合終了。マッシミリアーノ・アッレグリ監督の堅実な采配が光った。

 では、バルサはどうだったか。1点でも欲しい場面、ベンチにはルイス・スアレスやリオネル・メッシ、ネイマールに代わって質を保ちつつゴールを狙える選手がいたのか。アンドレス・イニエスタと同等の決定的なプレーを披露できる選手はいたのか。走り続けたイバン・ラキティッチやセルジ・ロベルトの役割を同じように果たせる選手はいたのか。

 おそらくベンチにはクオリティと違いを作り出せる要素を兼ね備えた選手は1人もいなかった。出場停止のブスケツのみならず、ラフィーニャやアルダ・トゥランは負傷中で、ユベントスに比べて重要な場面で信頼を置ける人材が不足していた。

 アッレグリ監督の手駒の中には、中盤の質を上げられるクラウディオ・マルキージオや、苦しい場面で無理の利くシュテファン・リヒトシュタイナーやクワドウォ・アサモアといった選択肢も残されていた。彼らはピッチ上の選手たちと代わっても遜色ないパフォーマンスを見せただろう。

 ベンチメンバーの力が必要な場面で、バルサとユベントスの選手層の差が如実に出てしまった。

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