リーグ戦に影響がなかったバイエルン戦。あくまで視線はCLに
バイエルンが4-1で快勝【写真:Getty Images】
バイエルン戦は現地時間で18時30分にキックオフした。その時点でドルトムントは勝ち点50の4位。先立って行われた15時30分キックオフの試合で、3位のホッフェンハイムはハンブルガーSVに1-2で敗れて勝ち点51の3位。仮にバイエルンに敗れたとしても、ホッフェンハイムとの勝ち点差は1のまま、ということになる。残りのブンデスリーガの日程で、十分に逆転を狙うことは可能だ。
同様に15時30分キックオフの試合でマインツに1-0で勝利したフライブルクは5位に浮上したが、勝ち点は41。ドルトムントがバイエルンに敗北しても勝ち点差は9ポイント。まだまだ余裕はある。
ピッチ上のドルトムントの選手たちとすれば、忸怩たる思いがなかったわけでないだろう。しかし、このバイエルン戦の結果が、リーグ戦の立ち位置にほとんど影響を与えないのであれば、ここで近視眼的に目の前の勝利にこだわる必要はなかった。
必然的に力を入れるべきゲームは、3日後にホームで迎えるチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝モナコ戦の1stレグとなる。ただでさえミュンヘンに移動して負担があるのに、さらにバイエルンを相手にプレスをガンガン仕掛けて体力を消耗して、大一番で空っぽでは元も子もない。
トーマス・トゥヘル監督の交代策も、このバイエルン戦の逆転を狙うものではなく、CLを意識したものだった。46分、セバスティアン・ローデを入れてゴンサロ・カストロを下げる。59分、エムレ・モルを入れてウスマヌ・デンベレを下げる。69分、サビン・メリーノを入れてゲレイロを下げる。ローデ、モル、メリーノに何か戦術的なタスクを持たせたようなところはなかった。
【次ページ】バイエルン戦は来るべき決戦の“前座”