コンディション、過密日程…今必要なこと
HSV戦の後で、香川は「前半からちょっとふくらはぎの張りがあった」とことを明かしていた。
「右です。まあ、両足けっこう張っているかなあ、って感じですけど。ちょっと打撲から、ちょっと筋肉に張りが出てきたんで、それがちょっと心配でしたけど。まあ、大きな怪我はなかったですけど、次はもう中3日なので、って考えたら、もう、すぐに帰って治療を始めないと間に合わないのかな、と」
主将のマルセル・シュメルツァーが再び起用可能という朗報もあるが、アンドレ・シュールレ、エリック・ドゥルムといった選手たちが離脱中で、マルコ・ロイスもまだ難しいのは周知のとおりだ。依然として苦しい台所事情が続いている。トゥヘルによれば、再び人員状況が整うのは、26日のDFBポカール準決勝のバイエルン戦でのことになるという。
地元紙『ルール・ナッハリヒテン』が「ブラッケルからのポジティブな新事実」と報じるところでは、会見後の練習にはピシュチェクと香川は参加したのだそうだ。
12日にCL準々決勝レアル・マドリー戦を控えるバイエルンと同様に、ドルトムントは11日にCLのモナコ戦を控えている。今回のバイエルン戦からは中2日と、非常に厳しい日程だ。
過密日程と人員状況を踏まえれば、ここはカウンター型で挑むべきか。前半戦の成功体験を踏襲する。オーバメヤン、デンベレ、プリシッチといったスピードのあるアタッカーを前線に取り揃え、中盤はカストロとゲレイロを配置して簡略化。コンディション面で難しい香川は、ベンチスタートかもしれない。4月はCL準々決勝モナコ戦、ポカール準決勝のバイエルン戦と、まだまだ大一番は続く。その3戦の結果次第では、5月にさらに重要なゲームが控えることになる。無理をすべき時ではないのかもしれない。
HSV戦で香川は、試合の流れを見て要所要所をしっかりやること、を意識したという。そういった何よりの“バイエルンらしさ”が、昨季王者との一戦では求められそうだ。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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