シティのゲームになるはずだった一戦
チェルシーがマンチェスター・シティを下し、優勝へ大きく前進した。これで2位トッテナムとの差は7ポイント。4位のシティとは14ポイントもの差がついた。アントニオ・コンテ監督が3バックを採用してから順調にポイントを重ねたチェルシー、ペップ・グアルディオラ監督の思い描くサッカーができていないシティ。今季の両チームを象徴するようなゲームにも思える。ただ、そう単純な話でもないかもしれない。
出方が注目されたのはシティだった。チェルシーは不動の3-4-2-1、3バックの右にズマ、右アウトサイドにアスピリクエタを起用しているが、システムとプレースタイルに変化はない。
対するシティは、チェルシーの2シャドー(ペドロ、アザール)にデルフ、フェルナンジーニョをマッチアップさせた。両サイドもアスピリクエタにクリシ、アロンソにナバスと、ここまではマークが決まっている状態である。
それ以外はシティの前方4人(アグエロ、シルバ、デブライネ、サネ)対チェルシーの5人(3バック+2ボランチ)という構図である。
シティ側からみると、マッチアップの決まっている5ヶ所の1対1に勝つこと。そして前方の4人がポジションをズラしながらチェルシーの守備を攪乱して攻め込み、得点すること。守備、攻撃の両面でシティは思いどおりのゲームができていた。完璧とまではいえないものの、この試合に勝てる内容にはなっていた。