待望の今季初ゴールを決めた香川。「自分が思っているプレーを表現できている」
今季でも一番の“切れ味”だったのではないか。2017年4月4日のブンデスリーガ第27節、ボルシア・ドルトムントはホームにハンブルガーSVを迎えた。前節シャルケ戦に続いて、右のインサイドハーフで先発出場した香川真司。そしてダービーでそうだったように、このHSV戦でも、力強くドルトムントの攻撃をリードした。
12分にはモルとのコンビネーションから先制点に繋がるFKを獲得。また、27分にはゴール前でオーバメヤンから受けたボールを、右足のヒールで再びオーバメヤンに落としてGKとの1対1を演出した。ひょっとすると、プレーの冴えは、シャルケ戦以上だったかもしれない。
香川は述解する。
「要所要所というか、試合の流れを見てやる時…、“やる時”って言ったら変ですけど、受けた時やボールに絡む時にしっかりやる、っていうのを意識していました」
言わば“集中のメリハリ”、といったところだろうか。もちろん試合には集中を持って臨む。しかしミッドウィークに必ず試合のある4月では、試合数の多さを考えても全てのゲームで90分間を通して高い集中を持ち続けることは難しい。それは決して試合中に集中を切らすということではなく、「要所要所」で集中のギアを上げるのだ。
また、そもそも精神的な余裕があるのだという。香川は「良い意味でリラックスはできている」と言う。
「心の余裕も含めて、試合に上手く入れていると思うので、そこの余裕はとても大きいのかな、と思います。今、自分自身の中でプレーのビジョンであったり、そういうのがすごくあるのかな、と。まあ、本当に自分が思っているプレーを表現できているとは思っています」