アラベスのテオ・エルナンデス【写真:Getty Images】
レアル・マドリーが、アトレティコ・マドリーのフランス人DFテオ・エルナンデスを来季獲得するのであれば、これまで結ばれていた両クラブ間の”不可侵協定”が破られることになるという。4日付のスペイン紙『マルカ』が伝えている。
『マルカ』によれば、マドリーはアトレティコから今季アラベスにレンタルされているテオを獲得することが合意に達したとのこと。アトレティコとの契約に設定された2400万ユーロ(約28億円)の契約解除金を支払っての獲得になるとされている。
ともにマドリードを本拠地とするこの2クラブの間では、これまでお互いのクラブの選手を引き抜かないという口頭での協定が交わされていたという。実際に、2000年に移籍したアルゼンチン代表MFサンティアゴ・ソラーリを最後の例として、過去17年間にはアトレティコからレアル・マドリーへ移籍した選手はいない。
レアル・マドリーがアトレティコの選手に関心を示すことはあっても、アトレティコが交渉に難色を示せば、フロレンティーノ・ペレス会長が契約解除金を支払って強引に獲得することはなかった。日本でもプレーしたFWディエゴ・フォルランや、現マンチェスター・シティのFWセルヒオ・アグエロ、現モナコのFWラダメル・ファルカオ、現チェルシーのGKティボー・クルトワ、現アトレティコのDFホセ・ヒメネスらは、この協定の存在によりアトレティコからレアル・マドリーへの移籍が実現しなかった選手だという。
現アトレティコのエースであるFWアントワーヌ・グリーズマンも先日、「レアルには行けない。協定があるからね」と発言していた。だが今回は、これらの選手たちの獲得断念に繋がった協定を破棄してでもテオを獲得することになるのだろうか。
【了】