スペイン1部のエイバルは先月31日、同クラブ所属の日本人MF乾貴士がスペイン国王夫妻の来日に合わせて一時帰国することを発表した。

　かねてより報じられていたことが正式な形になり、乾は現地時間1日のリーガ・エスパニョーラ第29節ビジャレアル戦後にチームを離脱し、6日に東京で行われる安倍晋三首相主催の夕食会に出席。7日にはエイバルに戻る予定だという。

　日本国内ではシーズン真っ只中の選手をわざわざ帰国させることに批判の声も挙がっていたが、エイバルは乾の離脱による長所と短所を分析した上で強化部門や監督らに伝え、許可を得た。クラブとして今後の国際化戦略における大きな前進と考えており、エイバルの名前を広くアピールするチャンスと捉えているようだ。

　今回の一時帰国は、日本政府（外務省）から在スペイン日本大使館を通じてエイバルに打診があったことも明らかになっている。乾は6日のリーガ・エスパニョーラ第30節ラス・パルマス戦の欠場が確定し、9日の第31節セルタ戦の出場も微妙になった。

　1部残留にめどが立ったとはいえ、厳しい競争に身を置く選手がシーズン途中にチームを離れるのは異例のこと。特に今季の乾はリーグ戦20試合に出場して高い評価を獲得していたが、2試合欠場で今後に大きな影響が出るかもしれない。

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