約8割の国民がベンゼマの再招集を望まず
デシャン監督はなによりチームの輪を保てることを選考基準とする。調査会社Odoxaのリサーチでは、78%のフランス国民が「イメージが悪い」とベンゼマの招集を望んでいないという結果が出た。
ルマールやムバッペ、ドルトムント所属の19歳デンベレや今回は呼ばれていないがバイエルン所属のコマン、マンチェスター・Uのマルシャルら若い攻撃手たちが順調に成長してくれるなら、ベンゼマがレ・ブルーのシャツに袖を通す機会は、もう訪れないかもしれない。
ところで、このスペイン戦では、もうひとつ面白いトピックがあった。この試合では、フランスで初めてビデオによる判定が試験的に導入された。
後半開始早々に決まったグリーズマンによるフランスの先制点は、一度はゴール認定されたものの、ビデオ判定により無効に。それとは真逆に、線審が旗を上げてオフサイドをコールした77分のスペインのデウロフェウのゴールは、ビデオ判定の結果、有効となる珍事となった。
そのたびにスタッド・ド・フランスの観衆も、喜んだり嘆いたり。興味深いのは、どちらも、ビデオ判定は審判団とは逆の結果になったということ。この試合は68分にシルバがPKを決めていたスペインが2-0で勝利したが、ビデオ判定のない通常の試合であれば、1-1でドローとなっていたはずだった。
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