各クラブでも下部組織出身からが続々ブレイク。育成に注力し自国選手を輩出
「今後のミランは若く、イタリア人で」と方針を掲げたシルビオ・ベルルスコーニ名誉会長の号令のもと、ミランは下部組織からドンナルンマやMFマヌエル・ロカテッリを引き上げ、トップチームの主力に定着させた。
また今回、ベロッティとザッパコスタを代表へと送り出したトリノも、2年ほど前から補強をイタリア人の若手中心にしている。今回はフル代表ではなくU-21代表へ招集されたが、下部組織からはDFアントニオ・バッレーカという才能も見出した。
そして何より、今シーズンで旋風を巻き起こしているアタランタの主力となっているのは若手イタリア人だ。前半戦でセリエAデビューを果たすや素晴らしいパフォーマンスを繰り広げ、冬にインテルに移籍したガリアルディーニ、またユベントスが冬に権利を獲得し、18年に完全移籍をさせる予定のDFマッティア・カルダーラ(今回はU-21代表に招集)などはもともと優秀なことで知られるアタランタの下部組織出身だ。
さらに左利きのウイングバックとしてレギュラーを確保したDFレオナルド・スピナッツォーラや、若き頃のクリスティアン・ビエリを彷彿させると評判の屈強なFWアンドレア・ペターニャも、今回は代表に招集されオランダ戦でデビューを果たした。
もともと若手イタリア人志向が強かったサッスオーロはそれをさらに強め、今シーズンは天才FWドメニコ・ベラルディの他にMFロレンツォ・ペレグリーニ、FWマッテオ・ポリターノらをブレイクさせている。
またカリアリも地元出身のDFニコラ・ムッルとMFニコロ・バレッタを主力に定着させており、両者ともにU-21、あるいはU-20代表に選出されている。彼らもまたイタリア人を主力にするチーム編成を進めており、下部組織はサルデーニャ島出身選手のさらなる育成と発掘を目標に活動している。