長谷部、今野が欠場…ボランチの重要性が浮き彫りになったタイ戦
日本はホームでタイに4-0で勝利し、勝ち点を16に伸ばした。その後、サウジアラビアがイラクに1-0で勝って、勝ち点で日本と並んだが、得失点差で日本がついにB組の首位に立った。大一番と位置づけられるUAE戦に勝利した後のタイ戦で苦しみながらも4得点、無失点で勝利を飾ったことは素直に評価するべきだろう。
しかしながら2-0とリードしてから前半終了までの時間帯にパスミスなどから大きなピンチを迎えたこと、久保勇也と吉田麻也がゴールしながらも終盤にカウンターから押し込まれ、最後は川島永嗣のPKストップに救われるなど、アウェイのUAE戦と打って変わりリスクマネージメントの部分で課題が出た。
そこにはキャプテンの長谷部誠、さらにはUAE戦で大きな仕事をやってのけた今野泰幸を欠いたボランチが大きく関わっている。
「少しプレッシャーを感じている中で、未熟さが出てしまった選手もいたかもしれない。中盤ではボールコントロールとエリアのコントロールができなかった。攻撃の組み立てをするときは、選手同士の距離が開いていて連動することなく止まっていたため、ボールをつなぐことが困難だった」
ハリルホジッチ監督がそう振り返るのは特に山口蛍と酒井高徳が組んだボランチに関係するところだろう。指揮官が「あまりにも簡単なパスミス」と表現するプレーも、その時の集中力や技術的な問題だけでなくイメージ共有のギャップが招く場合もある。