貪欲にゴール狙う原口。日本に必要な「遠目からのシュート」
昨年9月の前回タイ戦で値千金の先制ゴールを挙げている原口にも「生かされる側の確固たるイメージ」があるという。
「相手が引いてくるんだったら、俺はあんまり中に入らない方がいい。外で1回、幅を作らないと窮屈になるので。あとは遠目からのシュート。日本はゴール前に入っていってという形が多いので、外からのゴールがあまりない。だけど、そういうゴールが増えていかないとバリエーションが少ない。
ミドルシュートっていうのは自分が決めたいポイントでもありますね。ミドルも打てるとなると、キックフェイントも利いてくるので、そういうイメージをつけさせるためにもミドルシュートを1本決めることが大事」と彼は広い視野を取りながら点を獲りにいくつもりだ。
久保にしても、3月4日のワースランド・ベベレン戦でペナルティエリア外側中央の位置から豪快な左足のシュートでゴールを奪っており、遠目からも決められる力を持っている。原口と久保の2人がUAE戦に続いて先発するのであれば、躊躇なくミドルを狙っていいだろう。
早い時間帯に先制できれば、タイが戦意を喪失し、大量得点につながることも考えられる。グループ首位のサウジアラビアに得失点差2をつけられている日本としては、ここでゴールを量産し、残り3試合を優位に運べる状況を作っておきたい。
逆にチャンスを作りながら得点できずに相手にスキを与えるような展開だけはご法度だ。いずれにせよ、UAE戦で生まれたいい流れを加速させるような攻撃を香川、原口中心に構築してほしい。
(取材・文:元川悦子)
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