タイ戦は日本の真価を問われる試合
23日のUAEとの死闘を制した日本代表にとって、28日の次戦・タイ戦(埼玉)は「負けたら勝利の意味がなくなる試合」。今野泰幸(G大阪)や大迫勇也(ケルン)というキーマン2人を欠いたこともあり、普段以上に気を引き締めて臨む必要がある。
2018年ロシアW杯への切符獲得により大きく近づくためにも、勝ち点3は必須。ホーム・埼玉スタジアムで勝ちきれなかった2015年6月の2次予選初戦・シンガポール戦、2016年9月の最終予選初戦UAE戦と同じ轍を踏むことだけは回避しなければならない。
重要な一戦を2日後に控え、日本代表は26日夕方、試合会場で非公開練習を実施。真冬のような冷たい雨の降りしきる中、1時間半弱かけてタイ戦に向けた戦術確認を行った。タイは目下、勝ち点1でグループB最下位に沈んでいるが、11月のオーストラリア戦を2-2で引き分けた通り、決して個の力が低いチームではない。日本戦でドロー以下だとロシア行きの可能性が完全に消えることもあり、決死の覚悟でぶつかってくるはずだ。
こうした状況ゆえに、頭から奇襲攻撃をかけてくる可能性もゼロではないが、「相手も引いて守ってくると思う」と長友佑都(インテル)が語る通り、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はミーティングで相手が引き気味で来ると伝えている様子だ。
となると、やはり前述のシンガポール戦、UAE戦の悪夢が蘇る。日本はいずれの試合でもシュート数で圧倒しながらゴールを決めきれず、ホームでの勝利を逃している。
「2次予選、最終予選を含めてそうだけど、得点するのに苦労すると思っている。チャンスや得点を奪う形をもっともっと共有していかないといけない」と香川真司(ドルトムント)も強調する。いかにして相手の強固な守備ブロックをかいくぐるのか。今回はそれを真剣に模索する必要がある。