CLではベスト16に進出。ナポリの監督は“元銀行員”!?
レアル・マドリーに敗れてUEFAチャンピオンズリーグの敗退が決まったナポリだが、その後はきっちり締め直し、格下相手とはいえリーグ2連勝を挙げた。
第28節クロトーネ戦(3-0)後の記者会見で、マウリツィオ・サッリ監督はこう語った。
「難しい試合だった(コッパ・イタリアで)ユベントス、ローマ、そしてレアル・マドリーと強豪との試合が続いたあとで順位が下のクラブと対戦すると、緊張が途切れる心配もあった。しかし選手たちは成熟したところを見せてくれた。もっともチームは、リーグ戦ではすでに良くやっている。(ゴンサロ・)イグアインがいないながらも、昨シーズンとはわずかの勝ち点しか劣っていないのだ」
確かに、今シーズンのナポリは良くやっている。イグアインのユベントス移籍によりCLとリーグ戦の両方で低迷が予想されていたが、蓋を開けてみれば成績は上々だ。
アルカディウス・ミリクの故障もあってセンターフォワード不在の危機にはドリース・メルテンスをコンバートし、しかも点取り屋に大変身させて危機を乗り切った。そしてCLではグループリーグを首位で通過。レアル・マドリーには戦力差通りに敗れたが、少なくとも一時は相手を驚かせるような内容のサッカーは見せた。
それにしてもこのサッリ監督、58歳にして実はセリエAの指導経験は今季でやっと3年目だ。もちろんCLへの挑戦は今シーズンが初めてだった。しかもプロ選手としての経験もないどころか、かつては銀行員を本業としていたアマチュア出身。異色の経歴を持つ指揮官は、どのようなキャリアを辿って指導力を磨いてきたのだろうか。