鹿島のレベルの高さが示されたZone14(コア領域)でのプレー頻度
Buildup6の分析によると、選手個人の技量が優れており、戦術的完成度が高いチームはPenetrate(スペース侵入)プレーとZone14(コア領域)プレー、Side(サイド)プレーを中心に試合を進めていく。戦略的完成度が低いチームの場合は、Long Ball(ロングボール)プレーとCounter(カウンター)プレー、Simple Link(単純連結)プレーが多くなってしまう。
鹿島の攻撃戦術が優れていることは決勝で奪った2点にも表れているが、鹿島の真価は、Zone14(コア領域)プレーに示されている。最初の試合で11回のZone14(コア領域)プレーを試みた鹿島は、2試合目には15回、第3試合目で10回、さらには敗れた決勝戦でも15回を記録した。
Zone14(コア領域)と呼ばれるこの重要なエリアを攻略するチームは、レベルの高いサッカーを駆使するチームに分類される。では、鹿島のZone14(コア領域)プレーは具体的にはどのようなものであったのだろうか?
最初の試合ではZone14(コア領域)プレーにおいて、プレーレベル3(シュートまでたどり着くまたはゴールにつながる攻撃をしたとき)の割合は45.5%であった。第2戦では26.7%、第3戦では20%、第4戦でも20%とかなりの割合を維持した。平均27.5%という高い数値だ。
試合ごとにZone14(コア領域)プレーにおけるプレーレベル3の割合を、鹿島と相手チームとで対照して見てみると、オークランド戦は45.5%:20%、マメロディ戦は26.7%:5.3%、ナシオナル戦は20%:18.2%、レアル・マドリー戦は20%:18.5%と、すべてが相手チームよりも上回ったという事実を発見することができる。ちなみにSide(サイド)プレーのプレーレベル3の割合は4%、全体プレーのプレーレベル3の割合が7%であった。