ヘーレンフェーンに所属するマルティン・ウーデゴー【写真:Getty Images】
15歳の時にノルウェーのストレームスゴトセトでデビューを飾り、“神童”として注目された同国代表MFマルティン・ウーデゴー。現在はオランダ1部のヘーレンフェーンに所属しているが、18歳になっても本格的にブレイクできていない。
元ノルウェー代表で、現役時代にアヤックスやストレームスゴトセトで活躍した経験を持つアンドレ・ベルグデルモ氏は、ウーデゴーが伸び悩む原因は過去に在籍したクラブにあるのではないかと分析している。スペイン紙『アス』が報じた。
ベルグデルモ氏は「彼がストレームスゴトセトにいた時、ウーデゴーこそがチームの中心で、(フィールドプレーヤーの)9人が彼のために働いていた」と、当時15歳の若者を持てはやしすぎたことを指摘し、世界的名門クラブの指導方針にも疑問を呈した。
「ウーデゴーはレアル・マドリー・カスティージャ(Bチーム)で成長したのだろうが、ヘーレンフェーンで本当の意味でプロフェッショナルとは何か学んだんだと思う。マドリーではウェイトトレーニングばかりやっていた可能性がある」
16歳でレアル・マドリーに引き抜かれたウーデゴーは、トップチームに定着できず今年1月からヘーレンフェーンに貸し出された。新天地のオランダでは主力として起用され、豊かな才能の一端を見せはじめている。
ベルグデルモ氏は「彼に巨大なプレッシャーをかけてしまった」ことから、注目を浴びやすいレアル・マドリーにいるよりも、ヘーレンフェーンでプレーに集中できる方が良いと考えている。「ヘーレンフェーンこそが様々なことを本当の意味で学べるクラブ」とも述べた。
若いうちはビッグクラブのステータスにこだわらず、より多くの試合に出場して経験を積む方が選手としての成長を助けるということだろうか。ウーデゴーの例は、今後の若手有望株の育成において重要な意味を持つかもしれない。
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