たびたび穴を空けた守備。中盤が空きすぎた場面も
抜群のポストプレーをみせた大迫勇也、冷静な先制ゴールを決めた久保も、酒井同様に所属クラブでコンスタントな活躍をしている。それがそのまま代表戦でも表れていた。ガンバ大阪でインサイドハーフとして新境地を示している今野も同様。G大阪でのプレーがなければ、対UAEのアイデアも違ったものになったかもしれない。
一方、所属クラブで出場機会が少ない川島、長友佑都も全く不安のない出来だった。このあたりの人選の冴えはアルジェリア代表監督のときも示していて、ハリルホジッチ監督の真骨頂だろう。
前半20分に最大のピンチがあった。川島がマフブートとの1対1を防いで同点にされずにすんだが、守備組織は完全に崩壊している。
森重真人が前進して潰しにいって潰せず、その穴をつかれた。山口蛍、長友佑都は傍観していてカバーに入れておらず、そもそもインサイドハーフがその前に前方へ釣り出されていてMFとDFの間にスペースがありすぎた。
相手のビルドアップに対して、インサイドハーフが前へ出て守備をするのは4-3-3の基本だが、香川真司と今野の両方が前へ出てしまって中盤が空きすぎる場面が何度かあった。
後半の3分と4分には、サイドを破られる。シュートミスがなければどちらも失点していただろう。
最初の左SBサンクールからのクロスのケースでは、香川の戻りが遅れていて、オマルを起点にサイドチェンジされて右サイドを破られた。ディフェンスラインは深く、中盤の防御ラインも形成できていない。