メッシを彷彿とさせるゴール。UAE戦にも意欲
とりわけ衝撃的だったのが、3月12日のメヘレン戦で決めたDF4人抜きのドリブルシュート。リオネル・メッシ(バルセロナ)を彷彿させるプレーは見る者を震撼させた。
「ああいうプレーはなかなか出ないですけど、チームでうまく行ってる時に出るのかなと。(自分はFWなので)結果が全てだと思うし、個人でもチームでも結果を残せば代表に呼ばれ続けると思います。もし(UAE戦で)チャンスをもらえたら、とにかく積極的に裏を狙っていきたいし、チャンスも作りたい。得点に絡みたいです」と23歳の万能型アタッカーは静かな口調の中にも飽くなき闘志をのぞかせた。
ヘントでの久保は4-2-3-1のサイドやトップ下、3-4-2-1の2シャドウの一角などでプレーし、変幻自在の動きで相手を攪乱している。とはいえ、新天地に赴いた最初の1ヶ月間は「最初の2試合(1月29日のブルージュ戦、2月5日のズルテ・ワレゲム戦)のゴールはFKとPK。流れの中から取れていないし、内容は決してよくなかった。自分がパサーになる状況が多くて、シュートに行くチャンス自体が少ないので、もっと周りと意思疎通していかないといけない」と自分に厳しい発言を繰り返していた。
迷いが吹っ切れたのは、2月26日のムスクロン戦。ここで流れの中からは初めてとなる新天地3点目を奪ったことで、思い切って本来の力を前面に押し出せるようになった印象が強い。「チームのみんなとフィットしてきたかなという感じはしますし、得点以外のところもスムーズにやれてる部分は多いので、そこが結果につながっているのかなと思います」と久保自身も前向きに話していた。
【次ページ】「まだまだ上の世代を脅かすような存在ではない」