ヴァイッド・ハリルホジッチ監督(左)と長谷部誠(右)【写真:Getty Images】
日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、現地時間22日にロシアW杯アジア最終予選のUAE戦の前日記者会見に臨んだ。
記者の質問が集中したのは、やはり負傷で欠場する長谷部誠の代役についてだった。不動のボランチとしてだけでなく、キャプテンとして精神的支柱の役割も果たしていた大黒柱の不在は打倒UAEに向けた不安材料と言える。
しかし、ハリルホジッチ監督は「長谷部の不在は不利になる」と認めつつも、「1人のキャプテンに集中しているわけではない。もちろん経験のある選手もいる。今夜、何人かと話をする。1人がキャプテンマークを巻くとしても、チームには2、3人キャプテンがいると思ってください。前と真ん中と後ろのキャプテンがいるということです」と欠場によるチーム力の低下を心配していない。
では、誰がUAE戦でキャプテンマークを巻くのか。
ハリルホジッチ監督は「何人かキャプテンになる可能性のある候補がいます。(吉田)麻也かもしれない。森重(真人)かもしれない。(長友)佑都かもしれない。何人かはその可能性があるので今夜決めます。明日の試合のために重要です。選手とディスカッションして決めたいと思います」と述べ、誰に大役を託すか名言を避けた。
それでもチームのリーダーになれる選手が複数いるのは確かだろう。ハリルホジッチ監督が名前を挙げた吉田や森重、長友はいずれも経験豊富で人望も厚い。
UAEは昨年9月に一度敗れた相手だけに、アウェイであろうが黒星は許されない。W杯出場権獲得に向けて非常に重要な一戦となる。そのことを誰よりも理解している指揮官は「仲間が全員で長谷部の穴を埋めようとしている。いる選手で集中していくことが大事。野心と希望を持って、強いチームで挑まなくてはならない」と、改めて気を引き締めた。
(取材:植田路生、文・構成:編集部)
【了】