何だかわからないが勝つ。これぞレアルのDNA
しかし、レアルはレアル。クロースの高精度CKにロナウドとベイルがニアに飛び込んでロナウドが頭でスラし、ゴール前至近距離からカゼミーロがプッシュして再び勝ち越す。いざとなればセットプレーから伝家の宝刀、勝てば官軍、いつもの白い巨人である。
ここからは攻め合い。75分から続くビルバオの包囲網とハイクロスの雨をしのぎ、ジダン監督はイスコをフィールドに送る。これもいつもの手順だが、引っ込めたのがロナウドというところが違っていた。そもそも4-4-2はロナウドを前線に残すための善後策じゃなかったのか?
そしてラスト5分にベンゼマ→モラタ。交代で引っ込んだモドリッチ、ロナウド、ベンゼマが並ぶベンチの絵図がある意味壮観だ。
レアルは難しい試合を2-1でモノにした。BBCが並んだ時間帯は相変わらず疑問符が付き、懐疑派推奨の4-4-2に変えたら途端に失点、元も子もないロナウド交代のオマケまでついたが最終的には勝っている。
何だかわからないが勝つ。これぞレアル・マドリーのDNAであり、BBC問題などそれに比べれば物の数ではないということかもしれない。
(文:西部謙司)
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