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レアルの「BBC」は本当に有効か? 問題山積も最終的に勝利引き寄せるDNA【西部の目】

text by 西部謙司 photo by Getty Images

スーパースターは守備をしなくてもいいのか?

レアル・マドリーのFWクリスティアーノ・ロナウド
レアル・マドリーのFWクリスティアーノ・ロナウド【写真:Getty Images】

 立ち上がりからビルバオが攻める。ビルドアップで広げて、隙間に縦パスを入れ、サイドへ回し、クロスボールを入れる。教科書のような攻撃、そして守備への切り替えも早く、さぼる者などいない。勤勉はバスクの美徳だ。

 こじつけるわけではないが、これもBBC問題の一端だろう。FWがしっかり守れない。ロナウドは上下動の激しいサイドを離脱し、ベンゼマと入れ替わる。実はBBCが全員守れないわけではない。ベンゼマは常にではないが守備はする。けっこうボールも奪える。ベイルはもともとサイドバックだった。

 全然守れないのはロナウドだけで、その点ではBBC問題ではなくてC問題なのだ。ただ、「年間60点とるロナウド以外は全員ハードワークしなければならない」が選手間合意だそうで、つまりCの守備は誰も期待していない。

 10分ほどビルバオの攻勢に耐えたレアルが徐々に反撃開始。先制点は25分、ロナウドが不揃いだったビルバオのディフェンスラインの裏へ走ってカゼミーロのパスを呼び込み、そのまま左サイドから絶妙のアーリークロス、ベンゼマが決めた。やはりロナウド、さすがロナウド。ここで懸案のC問題はひとまず沈静をみる。

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