ケルンで得点量産の大迫、チームを円滑に動かす潤滑剤に
その筆頭が、目下ドイツで絶好調の大迫勇也(ケルン)だ。11月のサウジアラビア戦(埼玉)で岡崎慎司(レスター)を押しのけて1トップで先発出場し、前線でタメを作りながら攻撃を活性化させたのは記憶に新しい。
昨年11月の時点でケルンではリーグ戦2得点にとどまっていたが、2017年に入ってアントニー・モデストと再び2トップを組むようになると得点ペースを一気に上げ、ここまで6得点まで数字を伸ばした。
代表合流直前の3月18日に行われたヘルタ・ベルリン戦で決めた開始6分のスーパーゴールは現地メディアも絶賛。「気分的にいい状態で(代表に)入れたので、試合もスムーズに入れると思います」と本人も余裕をのぞかせた。
今の大迫の凄さはゴールへの道筋が明確に見えていること。ヘルタ戦の先制弾について「思い切り打てたことはすごくいいことだし、ゴール前ではシンプルに頭をクリアにしてどんどん狙っていくことがやっぱり大事だなと改めて感じた」と語った通り、大胆さと勇敢さを実戦の場で確実に表現できるようになってきている。
得点場面以外でもモデストへのラストパスを供給するなど、お膳立て役としても輝きを増している。チームを円滑に動かす潤滑剤としても大迫の力が非常に重要なのだ。
加えて、メンタル的なゆとりが生まれたのも大きい。連敗したUAE戦の両方に出ていないこともあって、本人は「苦手意識もないですし、ただただ早く試合をしたい」と非常にポジティブだ。難しい中東でのアウェイ戦という点も「ドイツで毎試合何万って満員のスタジアムでプレーしているんで全然大丈夫」と全く気に留めていない。そういう存在がピッチ上にいることは間違いなくアドバンテージだ。やはり大迫は今や欠くことのできない攻撃のピースと言っていいだろう。