核心突く質問にも動じず。修羅場を潜り抜けてきた本田の悠然さ
普通の選手がこういった核心を突く話題を振られれば、動揺したり、怒りをにじませてもおかしくないが、数々の修羅場をくぐった本田圭佑は動じることなく悠然と構えていられる。ある意味、常人離れしたメンタリティを持ち合わせているからこそ、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も「試合に出ていなければ呼ばない」という前言を翻して、彼の招集に踏み切ったのだろう。
20日の本田は同じタイミングで合流した長友佑都(インテル)や久保裕也(ヘント)、浅野拓磨(シュトゥットガルト)らとともにランニング、4人1組のパス交換、4対4、攻撃陣による組み立てからのシュート練習、7対7といった実戦的メニューを2時間にわたって消化したが、動きの悪い印象は与えなかった。
「コンディションは悪くない」と本人も力を込める。ただ、「(問題は)試合勘のところだけじゃないかと思いますけど」とも語るように、最終予選のような大舞台で一番影響してくる試合勘が未知数なのは、やはり気がかりだ。
「サッカーって大げさに言ったら、10cmでゴールになったり、ボールを失ったり、ボールを取れたり、失点したりする。この10cmを『感覚』って呼ぶのかなと僕は思う。そこは試合をやってなかったら『やってみないと分かんないですね』って話にはなるよね」と本田自身も出たとこ勝負であることを認めている。
【次ページ】「本田は自己主張の強い」と考えられがちだが…