アタッカーも厳しい守備に参加。全チームが採用するトレンド
1.GKを除いた10人による守備組織の形成
攻撃的になったといっても、守備を全く考えなくなったというわけではない。むしろ前線のアタッカーも厳しい守備のタスクが課せられるようになった。以前よりも最終ラインを上げて、高い位置で相手の攻撃を捕まえるようになったからこそ、前線の守備参加は重要なものとなった。
例えば4-3-3のシステムを例にとってみれば、両ウイングは中盤まで引いてサイドのスペースを埋めて4-5-1状になる。サイドにも中央のエリアにも数的な不利は発生せず、DFラインの前のスペースはきっちりと埋められ、ボールホルダーを複数の選手で厳しく囲いに行く。もちろんセンターフォワードに配置される選手にも、相手のパスの出所を潰すためのプレスが求められるようになったのは言うまでもない。
ナポリやミランにトリノ、またサッスオーロなど4-3-3で戦うチームを中心に、今は全クラブがほぼこのトレンドに沿った守備をしている。そして攻撃にも、それを破るための戦術的な工夫が必要となった。