開始14分で先制も…守備的な相手に大苦戦
“らしさ”が戻って来た。
2017年3月17日のブンデスリーガ第25節、ボルシア・ドルトムントはホームでインゴルシュタットと戦った。
[5-4-1]で手堅い守備組織を構築するインゴルシュタットに、前半から苦しんだドルトムント。絶対的主軸のユリアン・ヴァイグルを中盤の底に欠いたためか、チームとして上手くビルドアップしていくことができない。ドルトムントは左右にWBを配する3バックを採用して、当初は中盤がボックス型の[5-4-1]でインゴルシュタットに挑んだが、なかなかボールが思うように回らなかった。
ドルトムントがサイドにボールを運べば、敵は必ずと言っていいほど、1対2の数的優位の状況を作ってきた。ペナルティエリアの左前の一角で先発出場した香川真司は、試合後にインゴルシュタットの守備を次のように評した。
「相手もすごくやることがはっきりしていて、相手が先手になって、セカンドボールを拾われていたので、それは90分を通してやられたのかなと」
ドルトムントは14分にピエール=エメリク・オーバメヤンのゴールで先制に成功したが、その後が続かなかった。
「2点目、3点目というのは、畳み掛けたかったんですけど、なかなかチームとしてそこまでうまく攻撃ができてなかったのかなと思います」(香川)
30分過ぎには、ゴンサロ・カストロのワンボランチに、ラファエウ・ゲレイロと香川のインサイドハーフ、そしてオーバメヤンとクリスティアン・プリシッチの2トップに布陣を変えたが、上手く機能したとは言い難かった。
56 分にはゲレイロに代わってヴァイグルが投入され、カストロと香川がインサイドハーフでコンビを組む。テコ入れに次ぐテコ入れ。それでも状況は大幅に改善されたとは言えず、反対にインゴルシュタットに何回か決定的なチャンスを許した。もし相手のCFがオーバメヤンと同等のレベルだったら、逆転されていてもおかしくはなかっただろう。