香川真司【写真:Getty Images】
ボルシア・ドルトムントは、現地時間17日に行われたブンデスリーガ第25節でインゴルシュタットに1-0で勝利を収めた。
この試合に先発出場したドルトムントの香川真司は、前半に先制点の起点となるスルーパスを通すなど90分間安定したプレーを披露。公式戦3試合連続フル出場で勝利に貢献した。
試合当日は香川の誕生日だった。本人は「あんまり考えないようにしました」というが、バースデーゴールは狙っていたという。しかし、インゴルシュタット相手に劣勢に立たされ「バースデーゴール以上にもう勝つことに切り替えるしかなかった」と残念がった。
28歳になった香川は、自分の中で何か変化を感じているのだろうか。若手の頃から注目され続けてきた日本の“背番号10”は、年齢とともに成長を実感している。
「1年1年、自分はサッカーとより向き合えているなというのを感じている。やっぱり若い時は本能型でプレーしている自分がいたんですけど、しっかりと状況を把握して自分に何が大事なのかを考えることを、今はすごく大事にしている。そうやってサッカーと向き合っていること、人として向き合うことは、何より成長につながると思っているので、それを実感している。
どうやったら試合に出て、結果を残せるのかを常々考えながら、自分に言い聞かせながらやる事が何よりも大事で、ヨーロッパは特にそういう環境。それを今になってすごく感じる。それを次の代表戦でも生かしていきたいですし、この世界で勝ち抜くためにはもっともっと自分自身で考えてやらなきゃいけないことがたくさんある。レベルは高ければ高いほど、常日頃から準備が必要になる。それはすごく日々感じています」
香川は「30歳はちょっと嫌です」と語るが、その時は着実に近づいている。ベテランと呼ばれるようになる日もくるだろう。それでも精神年齢は若いと主張し、「この1年1年、もっと濃くなっていければ、強いものになっていくと思う。カズさん(三浦知良)が50歳までやっているから、それを常に言い聞かせてやっていきます」と、今後のさらなる飛躍を誓った。
(取材:本田千尋、文:構成:編集部)
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