若手の登竜門としての位置づけが濃くなったルヴァン杯
39人に対して31人――。15日に開幕した国内三大タイトルのひとつ、YBCルヴァンカップでベンチに入った21歳以下の選手と、そのなかで実際にピッチに立った選手の合計を比較した数字だ。
この日はグループリーグの6試合が午後7時にいっせいにキックオフ。総勢216人の選手がベンチ入りを果たしたわけだから、約18.1パーセントを「21歳以下」の若手が占めたことになる。
なかには公式戦デビューを果たした清水エスパルス戦の開始わずか3分にプロ初ゴールを決めて、柏レイソルを勝利に導いた20歳のMF手塚康平のような新星もいる。
YBCルヴァンカップには今シーズンから、決勝戦を除いて21歳以下の若手、正確に言えば「1996年1月1日以降に生まれた選手」を1人以上、先発で起用することが義務づけられた。
2020年の東京五輪をにらんだリーグとしての強化策であり、一方で大会開幕時に23歳以下で、準決勝までの間に最も活躍した選手に贈られる「ニューヒーロー賞」は今シーズンも継続される。
若手の登竜門としての大会の位置づけがさらに濃くなったなかで、ベテランと呼ばれる選手たちも躍動している。たとえばオフにクラブ史上で最大となる補強を敢行したFC東京は、ホームの味の素スタジアムにベガルタ仙台を迎えた一戦で、33歳のDF徳永悠平と35歳のFW前田遼一を先発させた。
すでに3試合を終えたJ1で、ともにベンチでキックオフのホイッスルを聞いている。ようやく巡ってきた公式戦初先発のチャンスで、ゴールに絡む渋い仕事をしっかりと完遂した。