リーガ3強、苦戦の要因は何か?
リーガでは、ここ数シーズンはバルセロナ、レアル・マドリー、アトレティコ・マドリーという3チームが支配していた。しかし、今季は例年以上に混戦のリーグとなっている。
まず、今シーズンはおよそ27試合を消化して、トップがマドリーの勝ち点62(1試合未消化)、続いてバルセロナが同60、セビージャが57、アトレティコが52、ビジャレアルが48(ソシエダも同勝ち点で並ぶ)と、5位までの差が勝ち点14と接戦となっている。
昨季の第27節終了時点での順位を見てみると、バルセロナが勝ち点69、アトレティコが同61、マドリーが57、ビジャレアルが53、セビージャが44となっており、首位バルサが5位セビージャに勝ち点25の差をつけている。
リーガが混戦となった要因には、いわゆる“3強”が苦しい戦いを強いられていることが挙げられる。
昨季王者のバルセロナは、元来苦手の開幕直後に4勝1分2敗とつまずいた。現在の世界のサッカーは、プレッシングや速攻を重視する流れにある中で、バルサの支配力を押し出す戦い方は“オールドスタイル”ともなっている。
そのプレッシングの第一人者ともいえるアトレティコも苦しんでいる。過去3年の支配率を見ると、13-14シーズンが49.2%、14-15シーズンが49.4%、15-16シーズンが48.7%といずれも50%を下回る数字が物語るように、アトレティコはポゼッションを必要としないチームだった。
特に昨シーズンはCLにおいて、バルセロナやグアルディオラ監督が率いたバイエルンを撃破するほどプレッシングに磨きがかかり、世界のサッカーファンを魅了した。
しかし、今シーズンはリーガにおいては第9節セビージャ戦、第11節ソシエダ戦、第12節マドリー戦、第15節ビジャレアル戦、第24節バルセロナ戦と、上位勢との対戦で敗戦を喫している。
こういった支配率50%を“切りやすい”上位勢との対戦こそ、アトレティコの得意とする試合だった。ところが、今シーズンは戦力、戦術レベルともに充実したチームに対しては対策を練られたことで純粋に力負けしてしまっている。
それでも、リーガ、コパ・デル・レイでのバルサとの対戦では結果は伴わなかったものの、組織力とインテンシティの高さは世界屈指であることを証明した。これからCL圏内確保へ、さらに強度を上げてくるだろう。
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