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開催国シードも…韓国、U-20W杯で死の組に。アルゼンチン対イングランド“因縁の対決”再び

text by 編集部 photo by Getty Images

マラドーナ
ディエゴ・マラドーナの“神の手”がイングランドを引き当てた【写真:Getty Images】

 今年5月に韓国で行われるFIFA U-20W杯の組み合わせ抽選が15日に行われた。

 開催国のためポット1にシードされた韓国だったが、組み合わせ抽選の結果、グループステージで強豪のアルゼンチンとイングランドと同居することになってしまった。

 本来ならばポット1に強豪国が集まるため、韓国はそういった国々との対戦を避けられるはずだった。しかし、今回は南米4位でW杯出場権を獲得したアルゼンチンがポット2に、欧州3位だったイングランドがポット3に入っていた。

 ただ、韓国と同じポット1にはヨーロッパの国がポルトガル、フランス、ドイツが入っていた。今回のU-20W杯にヨーロッパから出場する4ヶ国のうち、ポット1から漏れたのがイングランドだけという状態だった。

 グループステージでは1つのグループに同地域の国が2つ入ることはないため、韓国がイングランドと同組になる可能性は3分の1で、それを引き当ててしまったことになる。

 また、韓国が入るグループAでは「アルゼンチン対イングランド」という因縁の対決も実現する。発端は両国の歴史的な対立にある。アルゼンチンとイギリスは、1982年に大西洋に浮かぶフォークランド諸島の領有をめぐって対立し武力衝突に発展。最終的にはイギリスが勝利し、アルゼンチンのレオポルド・ガルチェリ大統領の失脚を招くなど大きな国際問題になった。
 
 その4年後、元アルゼンチン代表のディエゴ・マラドーナ氏が、1986年メキシコW杯で“神の手”ゴールと伝説の“5人抜き”を決めた際の対戦相手がイングランドだった。紛争で苦杯を舐めさせられた相手を翻弄したマラドーナは、この試合を経てアルゼンチンの英雄となる。

 2002年の日韓W杯でアルゼンチン代表はグループステージ敗退に終わったが、同組のイングランド代表は決勝トーナメント進出を果たした。両国の間には35年にも及ぶ複雑な関係がある。
 
 グループAは韓国にとって厳しい戦いになるだけでなく、因縁の対決など見どころ盛りだくさんの組み合わせとなった。それを“神の手”の当事者であり、アルゼンチンの英雄であるマラドーナ氏が引き当てたというのも皮肉な話だ。

【了】

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