ローマ時代のビクトル・イバルボ【写真:Getty Images】
伊『トゥットメルカートウェブ』は9日、サガン鳥栖がカリアリに所属するコロンビア代表FWビクトル・イバルボ獲得に動いていると報じた。
1990年生まれで26歳のイバルボは、母国コロンビアの名門アトレチコ・ナシオナルで台頭し、2011年にカリアリへ移籍した。その後は主にセリエAで実績を積み、2014年にはローマへ期限付き移籍するなど評価を高めてきた。
しかし、ローマでは目立った活躍を披露できず、又貸しのような形でプレミアリーグのワトフォードへレンタルされてしまった。この時、イバルボの保有権そのものはカリアリにあったため、昨年改めて古巣アトレチコ・ナシオナルへ期限付き移籍。
さらに今季前半戦はギリシャのパナシナイコスに貸し出されていた。今年1月にカリアリへ復帰したものの本領発揮には至らず、セリエAでは3試合で35分間の出場にとどまっている。国外移籍を決断するのに十分な条件が整っていると言えるだろう。
規格外のフィジカル能力を生かしたドリブル突破を最大の持ち味にしており、中盤でボールを受けてから反転し、長い距離を抜群のスピードと圧倒的なパワーで突進するプレーは迫力満点だ。独力で局面を打開する力に長けている。
一方で、決定力には難が残る。若手の時から指摘され続けてきた課題だが、26歳になった今でも解決されていない。これまで二桁得点を挙げたシーズンはなく、クラブレベルではキャリア通算で公式戦250試合に出場しながらゴール数は30にも満たない。
適正ポジションはセカンドストライカーやウィングになるだろう。持ち味の破壊的な突破力を最大限に生かせれば、攻撃面において非常に強力なオプションとなる。
コロンビア代表として2014年のブラジルW杯や、2015年のコパ・アメリカに出場した実績を持つアタッカーは確実に日本のDFにとって脅威になるはず。近年はトップリーグでなかなか結果を残せていないが、コンディションさえ万全であれば危険な選手であることに疑いはない。
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