5年ぶりJ復帰の清武の出場は? シーズンの目標は「9位以内」
低調なスタートが浦和戦の結果に響いたことには、ソウザも同意している。
「浦和はすごくクオリティーの高いチームだから、今日の前半のように自由にビルドアップさせてしまうとこうなる。後半にはもう少し押し上げるようにして、良くなった部分もあったと思う」
「守備に取り組んでいく必要はあるが、それだけじゃない。直さなければならない部分はたくさんある。でも、何もかもが悪かったということでもない。改善が必要な部分を修正しつつ、うまくいっている部分を続けていくことも必要になる」
実際のところ、後半にはC大阪が浦和を苦しめる場面もあった。フィニッシュの精度が高ければ、ホームチームも最後まで気を抜けない展開になっていたかもしれない。その事実はポジティブな要素だとソウザは捉えている。
「J1では選手や戦術のレベルが高くなるが、攻撃面では良い連携を見せることができている。相手を苦しめられる力はあると思う」
清武のコンディションが整ってくれば、その点にさらなる改善が期待できるのは間違いない。だがソウザは、現在先発に名を連ねている選手たちを尊重する様子で、新たな46番を過度に持ち上げようとはしなかった。
「セレッソはすごく良いチームで、清武は代表チームでもプレーする素晴らしい選手。でも決めるのは監督なので、監督に聞いてみてほしい」と28歳のブラジル人は笑顔で答えていた。
ユン監督に、堅実なチーム作りを成功させる力があることは間違いない。2014年8月に不可解な解任を告げられるまで、サガン鳥栖でも素晴らしい仕事をしていた。
今年の狙いもきわめて明確なものだ。プレーオフ勝者のジンクスを打ち破るため、選手たちは順位表の上半分に入ることに集中しているとヨニッチは語った。
「監督はシーズン開始前に目標を掲げていた。選手は監督の考えに従うだけだ。シーズンを終えて、どういう順位にいるか見てみよう。監督は9位以内と言っていた。クラブはそういう目標を設定したので、僕らもそれに従ってベストを尽くしていく」
満員が予想される土曜日の札幌ドームで勝利を収めることができれば、その目標に向けた明確な道筋が見えてくる。だが敗れるようだと心理面で大きな痛手を受けることにもなりかねない。
(取材・文:ショーン・キャロル)
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