バルサ攻略法を見出していたエメリ監督
奇跡なんて起きない。
誰もが口では現実的な言葉を発していても、心のどこかに「でも…」という思いを抱かせるチームがある。長い歴史を経て積み重ねた芯の強さを持つチーム、それがバルセロナだ。
ただ、何の理由もなく勝利できるような舞台はない。特にチャンピオンズリーグという世界最高峰の舞台では、勝利にも敗戦にも、その結果を生んだ要因が明確に存在する。
パリ・サンジェルマンを率いるウナイ・エメリ監督は、昨シーズンまで率いていたセビージャで一度、バルセロナの攻略法を見出している。
一般的に、攻撃力の高いチームに対して力の劣るチームが勝負を挑む際には、守備に力を注ぎ全員が自陣に引きこもるのが常套手段ともいえる。しかし、攻撃力のみならず支配力の高いバルサに対してこの手段を使えば、たちまち試合を支配され、格好の餌食となってしまう。
昨シーズン、セビージャの指揮官としてホームにバルサを迎えたエメリ監督は、引くのではなく前に出てプレッシャーをかけることでバルサのビルドアップを封じ、ショートカウンターから効果的に得点を挙げることで金星を手にした。
その感触を持って今シーズンから率いるPSGでバルサと対峙したエメリ監督は、CLラウンド16の1stレグにおいて、4-0という衝撃的な勝利をつかんだ。
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