広州恒大などビッグクラブの人気は凄まじいが…【写真:Getty Images】
冬の移籍市場で数多くの話題を生み出した中国スーパーリーグが3日に開幕を迎えた。だが、その惨状を欧州各国のメディアが嘆いている。
開幕ゲームとなった貴州智誠と遼寧宏運の試合は、なんと無観客で行われた。これにはしっかりとした理由がある。
昨季2部で2位となり今季からスーパーリーグ昇格を果たした貴州智誠のサポーターが、昇格を喜ぶあまり興奮しすぎてピッチに侵入した。それを受けて貴州智誠は中国サッカー連盟から無観客試合を言い渡され、処分が新シーズンに持ち越されていた。
しかし、欧州のメディアは大金をばらまいてスター選手をかき集めながら無観客試合を行った中国リーグの状況に冷ややかな目を向けている。スペイン紙『アス』は「金、金、金…だがファンはいない」と強烈な見出しを打って貴州智誠の試合を紹介した。
約5万3000人を収容するスタジアムはピッチ上の選手の声が聞こえるほど静まり返っていたと記し、中国リーグの運営面の未熟さを指摘している。
伊紙『コリエレ・デッロ・スポルト』は貴州智誠戦の無観客試合の理由に触れた上で、「世界で最も裕福にもかかわらず恥ずかしい」と中国リーグを非難している。
今回無観客となった試合は昇格組と昨季の1部11位という組み合わせだったため、比較的地味な対戦カードだった。中国でも上位の強豪クラブの試合は非常に人気で、スタジアムを数万人単位の観客が埋める。ヨーロッパ各国から冷たい視線を送られているが、中国リーグは今後の試合で熱狂ぶりを見せつけられるだろうか。
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