ベルギーのヘントに所属するFW久保裕也が日本代表に招集されたとすれば、シーズン終盤戦の重要な戦いに向けた準備期間にクラブを離れなければならなくなるとして懸念されている。1日付のベルギー複数メディアが伝えた。

　久保は今年1月にスイスのヤングボーイズからヘントへ移籍し、初出場となった試合で直接フリーキックから初ゴールを決める鮮烈なデビューを飾った。そのまま定位置を確保してリーグ戦5試合連続の先発出場を果たし、3ゴールを記録している。

　昨年11月にヴァヒッド・ハリルホジッチ監督からの招集を受け、4年9ヶ月ぶりの日本代表復帰を果たした久保は、今月行われるロシアW杯アジア最終予選の試合に再び招集される可能性もあるかもしれない。招集の見通しについて、「僕は頑張って練習しています。あとは監督が決めることです」とコメントした久保の言葉をベルギー紙『ヘット・ニウスブラット』が伝えている。

　日本代表は今月23日にアウェイでのUAE戦、28日にホームでのタイ戦を予定している。国際サッカー連盟（FIFA）の定めるインターナショナル・マッチデーの試合であり、ベルギーでも当然国内リーグは中断されるが、シーズン終盤に向けた重要な準備の時期に久保がクラブを離れることをヘントは不安視しているかもしれない。

　ベルギーのリーグシステムはやや特殊で、レギュラーシーズンにあたる2回総当りのリーグ戦はあと2試合で終了。3月の代表ウィークの中断を挟んで、上位と下位に分かれての長いプレーオフが開催される。現在7位に位置するヘントは、優勝やチャンピオンズリーグ出場権が争われる上位プレーオフ入り（6位以内）に望みを残している。

　ヘントは中断期間中にスペインでのキャンプを予定しているが、3月の日本代表戦に招集されたとすれば久保は不在となる。ベルギー『voetbalkrant.com』などは、ヘントが重要な選手の一人を欠くことが懸念されるという論調で伝えており、久保がすでにベルギーで高い評価を勝ち得ていることが窺い知れる。

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